線材とは
熱間圧延後ただちにコイル状に巻かれた鋼材で、断面の形状は円形がほとんどを占めますが六角形、正角形、異形などの特殊な形状をもつ線材もあります。
現在、条鋼製品には棒鋼、バーインコイル、線材の三つの名称が用いられていますが、明確に定義することはできません。
用途
鉄線、ワイヤーロープ、タイヤコード、ボルト、ねじ類、線ばねなどあらゆる産業の分野に広い範囲に使用されています。線材には伸線性および冷間加工性などが特に要求されており、二次、三次加工における省エネルギー、加工工数低減、軽量化のための高強度化などの要求品質もますます高度化かつ多様化してきています。特に軟鋼線材は、鋼中の含有炭素量が少なく(≦0.25%)抗張力が低いため、冷間加工が容易で、鉄線、亜鉛めっき鉄線、亜鉛めっき鉄より線などの製造に用いられています。
製造工程概要
品質管理の特徴
- 各社とも品質に関する管理項目を決めて製造作業標準を定め、PDCAサイクルで管理しています。
- 特に線材製品は用途として伸線メーカーへの供給が多くあり、表面性状についてもユーザーごとの仕様を満足すべく製品の品質管理を徹底させています。
今後の線材製品動向
ユーザーからのさらなる品質要求への対応従来以上にコイル形状や表面品質の要求が厳しくなり、特に精密圧延要望が一層高まり、各メーカーともミルハードウェアーや圧延制御ソフトでの対応が進むと考えられます。