連続鋳造機で造られた鋳片は、圧延工程において粗圧延機、中間圧延機、仕上げ圧延機などいくつもの圧延機を通り連続的に圧延され、所定の形状、寸法の最終製品(鉄筋棒鋼、丸鋼、H形鋼、形鋼、線材、平鋼、厚板、熱延広幅帯鋼、鋼矢板など)として生産されます。
圧延技術の進歩
最近は、品質面・省エネルギーの立場およびユーザーニーズから圧延プロセスが見直されており、種々の圧延技術が開発されています。品質向上のための圧延技術は次の通りです。
圧延技術
AGC(Automatic Gauge Control)
長手方向寸法変動を吸収し製品内と製品間の板厚偏差を改善
[自動圧下調整技術]導入→ 剛性向上、高寸法精度化
制御圧延プロセス
加熱、圧延、冷却により結晶粒径、組織、析出物の形態などの制御
制御冷却プロセス→ 降伏点、靭性値制御で品質向上
バーティカルエッジャー使用技術
端部矩形形状化と幅バラツキ低減
クロス圧延
C方向の特性改善
(※C方向とは、板の幅方向、Z方向は厚さ方向の意味です)
精密圧延技術
温度変動と入側材の寸法変動の補償のために高いミル剛性の圧延機を用いて低い減面率で2パス以上圧延→ 寸法精度向上
厳しい製品の品質管理が行われています
また、製造ラインには形状計測装置などを設置するとともに、各工程で品質、形状、外観などの検査が行われ万全の品質管理が行われています。
圧延工程で造られた製品は、製品ヤードを経てユーザーのもとに出荷されます。